[メイン2] アイラ : middle『酒場』 登場:任意
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アイラ :
雨が石畳を打つ
トタン屋根を打つ
打つ、打つ、打つ
[メイン2] アイラ : ひっきりなしに響く音は酒場にかつてあった喧騒すらも飲み込んでいた
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アイラ :
ガラン!
[メイン2] アイラ : 強く扉を開ける音が響くと共に、まだこの世界の全てを知らない少女が飛び込む
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アイラ :
「ふぅ〜.....やっぱりすごいね、雨...!」
息を切らし、全身の衣服からボタボタと水を落としながら同行者を見やる
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アリエッタ :
「んう~…こんな雨なら宿で寝てたかった…けど、そういうわけにもいかないもんね…!」
被っていた帽子を手に取り、はたいて水を落とす
[メイン2] アイラ : 「2人は王様に会いに行っちゃったし...私はそういう礼儀とかニガテだからありがたいんだけどさっ!」
[メイン2] アリエッタ : 「私も苦手だけど…なにかやりたいもんね…!この国の為に…!」
[メイン2] アイラ : 「そ!つまりこれは情報収集ってわけ!」
[メイン2] アイラ : 「ということで...お話聞くなら頼まなきゃだよね?麦のしゅわしゅわ.....!!」
[メイン2] アリエッタ : 「酒場となると…ね…!」
[メイン2] アリエッタ : 「稲の国だからきっとしゅわしゅわも稲で出来てたり…しないかなぁ…!」
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アイラ :
「じゅるり...!店員さ〜ん!麦しゅわ2つくださいなー!」
顔についた水滴とヨダレを拭き取り
[メイン2] アリエッタ : 「くださいな~!」
[メイン2] GM : 「あいよ!麦しゅわ、ビールだね!……って、おいおいおい」
[メイン2] GM : 対応するは体躯の良い、無精髭を生やした大男。
[メイン2] GM : 眉をハの字にさせ、ガハハ!と豪快に笑う。
[メイン2] GM : 「嬢ちゃん達、まだちっこいじゃねぇの、もう少し大きくなってからな!ガハハハ!」
[メイン2] アリエッタ : 「むぅ~…アリエッタ16歳だもん!もうお酒飲めるもん!」
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アイラ :
「えぇ〜!?失礼だなぁ!」
頬を膨らませ、腰に両の手を当てる
[メイン2] アイラ : 「それに"私は"21だよ?お酒だってずっと嗜んでるんだから〜」
[メイン2] アイラ : 「じゃあじゃあ...こうしよう!飲み比べで私が勝ったら成人!負けたら子供だから麦しゅわは諦める!」
[メイン2] GM : 「へぇ!上等じゃねぇの!いいぜ!俺は酒には強ぇからなぁ!ガッハッハッハ!」
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アンデルセン :
「─────まぁ待て待て、おっさん」
アイラとアリエッタの後ろから、茶髪の青年が現れ、制する。
[メイン2] アンデルセン : そして、コインをバーの上に4つほど置き。
[メイン2] アンデルセン : 「オレンジジュース2つだ」
[メイン2] アンデルセン : 「……ったく、すぐにアンタは乗せられるんだ」
[メイン2] アリエッタ : 「アリエッタ…子どもじゃないのに…」
[メイン2] アリエッタ : 「でも、奢ってくれるって言うなら甘える…大人のレディーだもん」
[メイン2] アリエッタ : 「ありがとうね…!」
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アイラ :
「ん〜...........」
「ああ!」
となにやら納得したように手を叩くと
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アイラ :
「はい、どうぞ!」
貰ったジュースを、そのまま先程の男に手渡す
[メイン2] アンデルセン : 「は!? いや違ぇよ!お前のだよそれは!」
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アイラ :
「まあまあ落ち着いてジュースでも飲みなよ〜!」
「お姉さん分かっちゃったんだから」
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アンデルセン :
「なんだこのガキらは……調子が狂うな」
眉間に皴を寄せながら、自分の頭をぼりぼりと掻く。
[メイン2] アイラ : 「アリエッタちゃんと、一緒に飲みたいんでしょ?」小声で、自分の突拍子もない推理を告げる
[メイン2] アイラ : 「と!ゆーわけで!お姉さんは今度こそお酒を.....」
[メイン2] アンデルセン : 「アホか、どっからどう見ても未成年のお前らに酒を飲ませねーためだよ」
[メイン2] アンデルセン : 「いいからこれで満足しとけ、あと普通に美味ぇと思うしな」
[メイン2] アリエッタ : 「じゃあ…お酒は諦めるから面白い話して…!」
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アイラ :
「ぶーぶー」
[メイン2] アリエッタ : 「肴代わり…!」
[メイン2] アンデルセン : 「あ、あ~~~?面白い話だぁ?……ったく、別になんもねぇぞ?」
[メイン2] アンデルセン : 「つーかお前ら、この辺で見ねぇ顔だが……どっから来たんだ?」
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アリエッタ :
「アリエッタたちはね…あっちの方から来た旅人なの…!」
指で、門が合った方角を指差す
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アイラ :
「そうそう、パンとお酒が絶品だーって聞きつけて来たんだ!」
「早速阻止されてるけどね...」
しらーっとした目を向ける
[メイン2] アンデルセン : 「あ~~~……旅人ってわけか、なるほどな」
[メイン2] アンデルセン : 「しっかしこのタイミングで来るか……もう少し、いい天候の時にくりゃ良かったんだがな……」
[メイン2] アリエッタ : 「そうだね…こんな雷雨じゃ稲さんも苦しそうでかわいそう…」
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アイラ :
「すっごい雨だよねぇ...雷も多いし」
「アリエッタちゃんなんておっきい落雷の音で飛び跳ねちゃったんだから」
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アリエッタ :
「アリエッタ、飛び跳ねてなんかないもん!」
ぷんすかと自身の恥をさらされたことでいきりたち
「御標ではどうなってるのかなぁ…?」
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アンデルセン :
「はは、雷が怖ぇだなんて、やっぱガキじゃねぇの」
仏頂面ながらも、笑みが少しだけ零れつつも。
[メイン2] アンデルセン : 「……ああ、御標な」
[メイン2] アンデルセン : 「そうだな、多分だが、御標によってこんな天候になってるんだと思うぞ」
[メイン2] アリエッタ : 「どんな風な御標になってるのか…お兄さん知らない…?」
[メイン2] アイラ : 「その御標...って三日三晩酒樽をひっくり返したような大降りでしょう!とか書かれてるの?」
[メイン2] アンデルセン : 「………ああ、まぁ知ってるぞ、別に隠すことじゃないし……いいか」
[メイン2] アンデルセン : すると青年は、二人に話した。
[メイン2] アンデルセン :
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アンデルセン :
・御標について
豊穣を知らせる、翠の瞳の少女は、深海のぬしによって攫われてしまいました。
しかし、稲の国の王子様が立ち上がり、単身で討伐に向かいました。
王子様は深海のぬしと共に、その戦いで玉砕をしました。
それでも、空には晴れが訪れ、稲の国の末永い幸せが訪れることとなるのでした。
めでたしめでたし。
[メイン2] アンデルセン :
[メイン2] アンデルセン : 「曖昧なところは多いが、王子様が深海のぬしの討伐に出りゃ、全部終わり……なんだろうな」
[メイン2] アリエッタ : 「そうなんだぁ…王子様、死んじゃうんだ…」
[メイン2] アイラ : (...王様の犠牲と共に、ね)
[メイン2] アイラ : (やっぱりろくなもんじゃないね、決められた運命...なんてさ)
[メイン2] アンデルセン : 「……御標だからな」
[メイン2] アンデルセン : 「面白い話できなくて悪かったな、ガキども」
[メイン2] アリエッタ : 「ううん…アリエッタも、ごめんなさい…」
[メイン2] アリエッタ : 「言いたくない話だったよね…」
[メイン2] アイラ : 「つまんない話だったって思うならさ、もっとあなたの話聞かせてよ」
[メイン2] アイラ : 「一緒にこの国に来た2人を待ってるって言うのもあるし...それに喉も乾いたな〜!ジュースじゃ潤わないよ〜〜〜!」
[メイン2] アンデルセン : 「んんっ!?お、俺か…… ……そうだな」
[メイン2] アンデルセン : 「まぁ、そうだな、俺ん所で作るパンは、クソ美味ぇぞ」
[メイン2] アンデルセン : 自信に満ち溢れた笑みを浮かべつつ。
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アイラ :
「おおっパン!」
ここに来た1番の目標と言わんばかりに目を輝かせ食いつく
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アリエッタ :
「わぁ…!お兄さんパン職人さんなの…!?」
期待に目を輝かせ
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アリエッタ :
「ね、ね、お店って今からでもやってる?」
席を立ち、アンデルセンの手を取って
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アンデルセン :
仏頂面で、はあ、と溜息を一つ。頭をぼりぼりと掻きつつも。
「……特別だぞ。旅人だしな、お前ら」
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アリエッタ :
「ほんとに!?いいの!? あ、でも…」
思い起こされるのは、恐らくまじめに仕事をしているであろう二人
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アリエッタ :
「むぅ…」
少しばかり悩んで、縋るようにアイラの方を見つめる
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アイラ :
「ふっふふ〜ん♪パン〜パンが2つでパンツ〜」
と呑気に後ろを着いていく
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アイラ :
「これも情報収集...でしょ?」
自分とっての免罪符を、アリエッタにもそのまま与える
[メイン2] アリエッタ : 「でもぉ…みんなで解決したらいっしょに食べようって…」
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アリエッタ :
「…そうだ!あとでお兄さんに4つおねだりしてみよう…!」
決意を新たに、アンデルセンの後を追う
[メイン2] GM :
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